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ソノ ヒトモジガ カンドウへノ 1ピース
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ginga 原作者 : 角田光代       評価 ★★★☆

 ジャンル : 犯罪/人間愛
 出版会社 : 中央公論新社
 発行年月 : 2007年3月


〈作品紹介〉
「逃げて、逃げて、逃げのびたら、私はあなたの母になれるだろうか」

誘拐犯と誘拐された子供。2人の女心に分入ることで、家族という不可思議な枠組みの意味を探る。心をゆさぶる長編サスペンス。


〈作品感想〉
物語は誘拐する女の話と、誘拐される女の話の2部構成になっていて、2部構成になっている事でダレずに読む事ができ、とても良かったと思います。

〈犯罪者=悪〉という短絡的な思考にはなれない自分にとって、この作品はとても思慮深いものでした。〈子供を誘拐された親の立場ならば〉と考える反面、この〈誘拐犯の立場だったら〉と考えてしまう自分がいました。


この作品で一番の印象に残ったのは、七日足らずで死んでしまう蝉の一生について語った文章で、

子供の頃は短くて可愛そうと思ってたけど

「ほかの蝉も七日で死んじゃうんだったら、べつにかなしくないかって。仲間がみんな死んじゃったのに自分だけ生き残っちゃったとしたら・・・」

そのほうが可哀想だとそう言っている。そして作品の終盤では、

「八日目の蝉は、ほかの蝉には見られないものを見れるんだから。ぎゅっと目を閉じてなくちゃいけないほどにひどいものばかりでもないと思うよ」

これは自分は普通の子供(蝉)とは違い、誘拐された子供(八日目の蝉)なんだと言ってるのでしょうね。前向きになっていく感じがとても伝わってきました。
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